アジア人材養成研究センター

アジア人材養成研究センターは、アジアの「隣人」のところへ出かけて行き、「仲間」となり一緒になって「ソフィア・ミッション(国際奉仕活動)」を実施しています。困っている人を見捨てない活動をカンボジアで行なっています。「カンボジア人による、カンボジアのための、アンコール・ワット保存修復」を国際奉仕活動の哲学に掲げ、1991年からカンボジアの現場でカリキュラムを組み、30年にわたり現地の人材を育てています。

活動内容

  1. 人材養成の拠点:私たちは、内戦中からカンボジアへ出かけ、1996年には日本で唯一の現地型研究・教育拠点の人材養成研究センターを建設し、現地の人材育成を実施、カンボジアの皆さんが勇気と希望を取り戻すお手伝いをしています。毎年夏季にバンテアイ・クデイ遺跡およびアンコール・ワット西参道で、プノンペン王立芸術大学の学生の考古学・建築学の研修を行っています。現在までに本学大学院でカンボジア人18名が学位を取得しました(修士11名、博士7名)。
  2. アジア国際交流の拠点:毎年夏季に、日本=カンボジア両国の学生交流として「緑陰講座」を実施しています。また、文化庁文化遺産国際協力拠点交流事業(2014年から「東南アジア5カ国における文化遺産保護のための拠点交流事業」、2017年から「アセアン10カ国における文化遺産の継承と博物館の新しい役割」、2020年から「アセアン10カ国の文化遺産教育に資する国際連携の構築」)を開催し、アセアン12カ国から遺跡の保護・修復に関わる担当者が集まり、文化財の保存・修復について討論するワークショップを開催しています。
  3. 遺跡現場で住民と交流:2011年バンテアイ・クデイ遺跡内に「アンコール文化遺産教育センター」を開設。この施設では、毎年夏季に近隣の小中学生たちを対象に、発掘現場の見学や文化遺産を題材にしたスライド映写会などを開催し、アンコール・ワット遺跡に親しんでもらう活動をしています。

上智大学 Sophia University