フォトニクス研究センター

極限ナノ加工技術と最新理論で新たな光デバイスを創出する

フォトニクス研究センターは、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業CRESTの研究課題である「人工グラフェンに基づくトポロジカル状態創成と新規特性開発」(2018~2023年度)の採択を受けた研究プロジェクトの活動拠点として2019年度に設置されました。同プロジェクトでは、上智大学が有する世界トップレベルの半導体ナノ構造作製技術を駆使して、新しい物性物理現象として注目されているトポロジカルフォトニクスを室温下の可視光領域で実験的に検証し、新しい光デバイスを創成することを目指しています。例えば、トポロジカルフォトニクスでは、特定の波長が伝搬できない2種類の微細周期構造の境界領域をその波長の光が特殊な状態で伝搬できるようになるトポロジカルエッジ伝搬と呼ばれる現象があります。この伝搬状態では、構造の乱れがあっても光が散乱されず、また、一方向にしか伝搬できない等の不思議な性質が現れます。このような新奇な物理現象を利用した新しいレーザー光源や情報処理デバイス、量子コンピュータ等を実現するための革新的技術を世界に発信することを目指し、精力的な研究活動を行っています。

上智大学 Sophia University