上智大学は5月22日から26日まで「上智大学アフリカ・ウイーク」を初めて開催しました。この企画は、グローバル社会において存在感を増すアフリカ地域に対する学生の理解促進を図るものです。シンポジウムや写真展など多彩なプログラムが実施されました。

シンポジウム「アフリカと共にグローバル社会を作る若者たちへ」

22日はオープニングイベントとしてシンポジウムを開催。アフリカ協会理事長で元国連特命全権大使の大島賢三氏や国際協力機構(JICA)アフリカ部長の加藤隆一氏、豊田通商アフリカ事業開発部長の鈴木健司氏ら6人が登壇しました。アフリカの現状や現地の人々と協働する未来の展望などをテーマに、参加者も交えた活発な議論が行われました。

アフリカの未来を語る

「アフリカ・デー」

1963年のアフリカ統一機構設立の記念日である25日は、在京アフリカ外交団と上智大学の共催で記念講演会を開催しました。

在京アフリカ外交団長を務めるエリトリアのエスティファノス・アフォワキ・ハイレ大使が基調講演を行い、続いて東アフリカ、南アフリカ、西アフリカの各地域代表の大使がアフリカ連合および各地域の現況と展望を発表しました。上智大学卒業生のゾマホン・ルフィン前ベナン共和国大使が閉会の挨拶を行い、自身が上智大学においてアフリカ初の留学生であったことや、当時の思い出などを語りました。

エリトリア大使
38ヵ国の大使が出席

同日夕刻からは駐日大使館がある38カ国の大使や関係者をはじめ、日本政府関係者、国際機関や企業など数百人を招待してレセプションが行われました。従来、アフリカ諸国の在外大使館はこの日に合同で祝賀会を開催しており、今年は上智大学が会場となりました。

レセプションは、曄道佳明学長と高祖敏明理事長の挨拶の後に、アンゴラのサンクン・シラ大使によってアフリカ連合議長の祝賀メッセージが披露されました。

続いて薗浦健太郎外務副大臣による乾杯の音頭でパーティーは開始となりました。各大使館にて用意された料理や飲み物がふるまわれ、コンゴの伝統的音楽が賑やかに流れる中、参加者は歓談の時間を過ごしました。

シンポジウム “Celebrating JICA and Sophia University Partnerships in Africa”

26日のシンポジウムは、はじめにJICA上級審議役の榎本雅仁氏が登壇。JICAがアフリカの国々や国連機関などの協力を得て立ち上げた「食と栄養のアフリカ・イニシアチブ」プログラムを紹介し、その成果について講演しました。

後半は、JICAが実施している「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアチブ(ABEイニシアチブ)」により上智大学で学んでいる6カ国7人のアフリカ諸国出身の留学生が登壇。浦元義照グローバル教育センター教授がモデレーターをつとめるパネルディスカッションが行われました。登壇学生は各国の社会問題や将来のアフリカの経済連携に向けた課題、日本で学ぶ意義などについて活発に議論を行いました。

アフリカの留学生と討論

その他の企画

23日には「アフリカの子どもたちと文学」と題し、絵本を中心に西アフリカの児童文学を紹介するイベントが開かれました。

期間中には、学生写真展「私の見たアフリカ」が中央図書館で開催され、学生が撮影した写真16点が展示されました。また、2号館学生食堂では西アフリカの料理やデザートがメニューに加わりました。

上智大学 Sophia University