6月8日から20日まで「上智大学国連Weeks」が開催され、5つのプログラムが行われました。2014年から始まり、今回で3回目となります。
開催に先立ち、上智大学は国連が提唱する持続可能な成長の実現を目指す世界的な取組み「国連グローバル・コンパクト(UNGC)」に5月20日に加盟し、持続可能な開発に求められる教育研究やUNGC参加企業・団体との連携を推進していくことが発表されました。

国連創設70周年記念 特別シンポジウム「21世紀の国連‐創設70周年を振り返り、未来を構想する」

6月8日、特別シンポジウム「21世紀の国連-創設70周年を振り返り、未来を構想する」が開催され、学内外から約200人が来場しました。前国連軍縮担当上級代表のアンゲラ・ケイン氏による基調講演では、世界の総軍事費用に対し、国連が展開する平和維持活動(PKO)の予算は約200分の1である点を指摘。PKO活動の費用対効果を強調するとともに、同活動への理解と協力の重要性を訴えました。

 

国連の過去と未来を討議したシンポジウム

続くパネルディスカッションには、元国連事務次長の明石康氏と植木安弘総合グローバル学部教授が参加。日本経済新聞編集委員で上智大学客員教授の春原剛氏(1983年経営卒)の進行のもと、国連が世界平和の実現のために行ってきた活動の成果や、平和への権利の国際法典化を目指す決議が採択されたことなどについて議論しました。

写真展 ”Nowhere People‐The World’s Stateless”

6月8日から20日まで、2号館エントランスロビーにて、国籍を持たない「無国籍者」に焦点を当てた写真展「Nowhere People ; The World’s Stateless」が開催されました。本学と教育連携協定を結ぶ国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所との共催による本写真展では、国家の後ろ盾がない不安定な状況にあっても、力強く生きる人々を撮影した写真18点が展示されました。

8日のオープニングセレモニーでは、早下隆士学長が開会挨拶。UNHCR駐日事務所代表のマイケル・リンデンバウアー氏が祝辞を述べ、テープカットを行いました。

写真展初日のオープニングセレモニー

国連資料ガイダンス

6月10日、国連広報センターの千葉潔氏を講師として開催され、学生を中心に約100人が参加しました。千葉氏は、国連総会や安全保障理事会の報告書、議事録などの各種ドキュメントについての概要を説明。効果的に国連資料を検索するためには、国連機構図をイメージして各機関間の報告関係を把握すること、紙媒体を含めさまざまなツールを使いこなす検索力を鍛えることが重要だと強調しました。

国家公務員と国際公務員への新たな道セミナー

6月12日、人事院人材局とキャリアセンターの共催で開催され、在学生と高校生あわせて約90人が参加しました。
当日は人事院人材局より、採用試験担当者や国際機関での勤務経験を持つ3人の講師を招きました。国家公務員試験の新しい形態や仕事の内容、国際機関を含めた海外での勤務体験などについて講演と討議を行いました。
質疑応答では世界で活躍するために求められる人間性についてなど、在学生に加え高校生からも質問が相次ぎ、講師は一つ一つ丁寧に回答していました。

NHK日本賞50年記念シンポジウム「異文化理解とメディア」

6月19日、創設50年を迎えるNHK日本賞(教育に関わる映像作品の国際コンクール)と連動したシンポジウムが開催されました。会場には高校生や一般参加者も含め200人以上が来場し、会場は満員で席を追加するほど盛況でした。

はじめにNHK日本賞の2013年グランプリ受賞作品の上映があり、その後のパネルディスカッションでは、国際関係、メディア研究、開発教育の専門家が、上映作品をもとに異文化理解に果たすメディアの役割と可能性について活発な議論を行いました。

上智大学 Sophia University