◆言語学特殊講義C-2(ロマンス語研究) - (後)
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小川 定義
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○講義概要 |
俗ラテン語に遡るロマンス語の共通点と違いを概観する。仏語,伊語,西語,葡語などのロマンス語は語彙などに共通する部分もあるが,文の構成法はそれぞれの特徴が見られる。俗ラテン語から主要なロマンス語への分化で起こった音韻・形態変化を簡単に辿った後,代名詞主語,目的語代名詞,主語倒置文などのトピックに焦点を当て,言語一般の統語的な共通 基盤とロマンス語が示す統語的形態的な特徴を比較統語論の立場で考える。ディスカッションも含め,各自が専門とする言語を他のロマンス語から,またその他の系統言語との対照により深める。
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○評価方法 |
出席状況(50%)、レポート(50%)
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○参考書 |
Joseph Hermann『俗ラテン語』Hakusuisya 1971 Shigeru Shimaoka『ロマンス語比較文法ミ』Daigakusyorin 1985 M.Harris and N.Vincent (eds.)『The Romance Languages』Routledge 1997
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○授業計画 |
1 | その他のマクロパラメタ |
2 | ロマンス語主語代名詞の特徴(主語接語とは) |
3 | ロマンス語目的語代名詞の特徴(目的語接語とは) |
4 | 基本語順と主語倒置文 |
5 | ロマンス語の主語自由倒置文 |
6 | フランス語の複合倒置文、文体倒置文 |
7 | 情報構造と語順 |
8 | 情報構造上のメリハリ:主題,グラウンド,焦点 |
9 | 焦点と文アクセント |
10 | 焦点化の方法:形態、韻律、統語 |
11 | 構造と線形化(音声化) |
12 | 線条性対応公理(Linear Correspodance Axiom) |
13 | ロマンス語ミクロパラメタの追求 |
14 | 補足とまとめ |
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By:上智大学学事部学務課
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