2005年度上智大学シラバス

◆フランス文化研究B-1 - (前)
肥沼 光彦
○科目サブタイトル
Invitation au Monde du Développement : Perspective en français
「フランス語を通して見る開発途上国世界」(Pluralismeの実践)
○講義概要
フランス語を学ぶ者にとって、語学力活用の舞台としてフランス本国を始めとするヨーロッパをまず思い浮かべるが、フランス語は仏語圏のアフリカ、中近東を中心に様々な開発途上国において、また、EUを始め国連、世界銀行、IMF、OECDなどの国際機関において、英語に次ぐ重要な言語として引き続き認知されている。
昨今、英語の影響力がますます強まっていると言われているが、実際はフランス語の語学力により、幅広く途上国の開発問題や国際金融の実務家に接する可能性持つとともに、英語に偏重しがちの情報発信に対し「複線的」な思考を持ち、視野の広い国際感覚を維持することが可能になる。
本講では、このような考え方に沿って、講師の経験も踏まえて受講生の皆さんが「仏語力」を活かす場面を紹介することにより、今後の進路の検討の一助となれば幸いと考える。
○評価方法
授業参画(50%)、レポート(50%)
○参考書
The World Bank『Rapport sur le Développement dans le Monde 2005』The World Bank, 2004
『その他講師がインターネット等より参考文献を講義前に指示予定。』
○必要な外国語
フランス語中級
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1Introduction
-授業概要説明
2Pays franco-phones
-「フランス語圏」の紹介
-開発世界での「仏語」世界の広がり
3Français et le monde du développement(第1回)
-途上国の「開発問題」におけるフランス語世界
4Français et le monde du développement(第2回)
-国際機関におけるフランス語:OCDE(CAD), Club de Paris, Banque Mondiale, FMI,
5地域紹介:Afrique du Nord et Moyen Orient(第1回)
-北アフリカ、中近東とフランスとの歴史的な関わり
6地域紹介:Afrique du Nord et Moyen Orient(第2回)
-同地域におけるフランス語の地位を代表的な国の例を取りながら紹介
7地域紹介:Afrique Sub-Saharienne(第1回)
-「仏語圏」アフリカの紹介
-代表的な国、Zone Francの紹介
8地域紹介:Afrique Sub-Saharienne(第2回)
代表的な国、Zone Francの紹介
9地域紹介:Amerique latine et le Caraïbe, Asie
10事例紹介:Effet de Serre(地球温暖化問題)
-地球温暖化対策や欧州で始まった排出権取引制度をフランス語で紐解く
11事例紹介:Union Européenne
-EUの対開発途上国関係をフランス語により紹介
12事例紹介:Français et le Canada
「仏語圏」としてのカナダの紹介
13まとめ

  

Copyright (C) 2004 Sophia University
By:上智大学学事部学務課