2005年度上智大学シラバス

◆ドイツ文学史Ⅰ(中世) - (通)
髙橋明彦
○講義概要
J・ベディエ編『トリスタン・イズー物語』(岩波文庫)を手引きとしながら、ヨーロッパに広く伝わる「トリスタンとイゾルデ」の伝説を再構成しながら解説する。ベルール、トマ、ゴットフリートのテクストも実際に読んでみよう。
「愛、12世紀の発明」(セニョボス)という有名な言葉があるように、この時期、西欧における愛の観念が成立した。ヨーロッパ中世における愛、結婚、セクシャリティーの問題についても、ルージュモン、デュビー、阿部謹也の著作等を参照しつつ同様に考察してみたい。
○評価方法
出席状況(25%)、授業参画(25%)、レポート(25%)、小テスト等(25%)
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1オリエンテーション/授業概略説明
2トリスタン伝説とは?
3トリスタン物語のあらすじ
4トリスタン物語の系譜
5トリスタン物語における愛の観念
6トリスタン物語における死の表象
7トリスタン物語における罪の観念
8トリスタン物語における神明裁判
9第4回ラテラノ公会議の意義
10煉獄の誕生
11トリスタン物語における改悛のテーマ
12異端カタリ派
13トリスタンとエロイーズ
14(※以上の問題を何回かの授業に分けて説明)

  

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