2005年度上智大学シラバス

◆神経情報の生化学 - (後)
熊倉 鴻之助
○講義概要
脳の働きは,ヒトではおよそ1千億個といわれる神経細胞の作る回路にささえられているが,その機能単位は個々の細胞間の情報伝達である。この講義では,その仕組みの理解を目標にして,神経細胞が使う電気シグナル,化学シグナル,そして細胞内情報伝達の仕組みについて,テキストの他にビデオ映画等を活用しながら解説する。
○評価方法
出席状況(20%)
講義の中で,随時テーマを出題してこれを定期試験またはレポートの問題とする。評価要素80%
○テキスト
熊倉鴻之助『講義資料 神経情報の生化学』 私製CD-R版・各年度配布
○参考書
小林春雄・熊倉鴻之助・畠中寛共著『神経情報生物学入門』オーム社
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1刺激応答系と神経細胞
2神経細胞と電気シグナル
3   〃
4神経細胞の作る情報ネットワーク-隣の細胞にはどう情報が伝わるか-
5伝達物質とシナプス 伝達物質の合成と貯蔵
6伝達物質放出の仕組み:開口分泌
7伝達物質を受容する仕組み:レセプター
8化学シグナルを受容した細胞では何が起こるか
9シグナル変換と二次伝達物質 シグナル変換の鍵となる分子-GTP結合蛋白質-
10二次伝達物質が細胞内に情報を伝える仕組み-CAMPとタンパク質リン酸化-
11リン脂質代謝による情報変換
12シナプスの形成と可塑性

  

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