2005年度上智大学シラバス

◆生命科学の歴史 - (後)
コーディネータ 熊倉 鴻之助
○講義概要
およそ5千年前に文明が生まれて以来、人間は「生命」とか「心」に対して不思議を感じ、「死」とか「病」に対する恐れと様々な形と手段で戦ってきた。「生命」や「心」を解明しょうとする科学が急速に進展したのは、人類の歴史上では、ごく最近のことであるが、今や21世紀は生命科学の時代と言われる。この講義は、生命科学の歴史を体系的に解説するものではない。生命科学がこれまで進んでくる過程で、どのような発見がなされて概念が変遷して来たか、生命科学が人間社会にどのような役割を果たしたか、その時科学者は何を考えていたのか、等を幾つかの事例から紹介して、人間を理解する一助にしたい。
○評価方法
リアクションペーパー(60%)、レポート(40%)
この講義の目標は知識の習得ではなく、各自が歴史の事例からそれぞれの考えを持つことにある。下に上げる参考書も、その意味で推薦する読み物である。
○参考書
小川鼎三『医学の歴史(中公新書 39)』中央公論社
中村桂子『ゲノムが語る生命
―新しい知の創出
(集英社新書0270G)』集英社・2004年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1人類は生命をどのように理解してきたか、古代から中世の概念の変遷を見る。ついで、18~19世紀の生命科学(主として医学・生物学)の進歩の事例をみる。そして、20世紀~今日までの進展を考えて、講義を終わる。

  

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