2006年度上智大学シラバス

2006/01/18更新
◆基礎物理コースⅢ - (前)
高柳 俊暢、桑原 英樹
○講義概要
前半は,物体を連続体とみなして,それの示す熱的な諸性質をマクロに記述する現象論を中心に,力学や電磁気学とはちがう熱力学的な考え方に慣れる。後半は,相対性理論による空間・時間の概念,質量とエネルギーの同等性,また,前期量子論としてミクロな粒子や光で現れる二重性等の奇妙な振る舞いを説明し現代物理の一部を簡単に紹介する。
○評価方法
複数回のテスト,レポート,出席で評価する。
○テキスト
田崎晴明『熱力学=現代的視点から』 培風館/2001年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1熱力学とはなにか
平衡状態の記述と状態量
2等温操作とHelmholtzの自由エネルギー
断熱操作とエネルギー
3熱とCarnotの定理
エントロピー
4Helmholtzの自由エネルギーの微分とMaxwellの関係式
変分原理とつり合いの条件
5気相・液相間の転移と平衡
相図とClapeyronの関係
6Gibbsの自由エネルギー
熱力学的系の完全な記述
7中間試験
8近代物理学の芽ばえ
黒体輻射のスペクトル
9フォトン
光電効果・コンプトン散乱
特殊相対論
10原子の構造
ボーアモデル
11角運動量の量子化
方向の量子化
12スピン角運動量
多電子原子
13波動関数
不確定性原理

  

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