2006年度上智大学シラバス

2006/02/18更新
◆東南アジア史A(前近代)2 - (後)
桜井 由躬雄
○科目サブタイトル
歴史地域学入門
○講義概要
13世紀以後の世界史のダイナミックな展開の中で果たした東南アジアの役割、18世紀までの東南アジア諸国家群の特質について講義する。
○評価方法
出席状況(50%)、レポート(50%)
○テキスト
桜井由躬雄 『東南アジアの歴史』、放送大学教育振興会、2002年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1交易の時代前期 南シナ海、東シナ海の連結、インド洋と太平洋の連結を中心にアジア域内交易の進展と、陸域ねとワークの変化を考える
2交易の時代前期 交易の進展により、マジャパヒト、アヨダヤー、ペグー、琉球王国などの新しい国家群が出現し、しだいにそれぞれの歴史圏が形成される。
3交易の時代後期 ヨーロッパ勢力の東漸とともに、世界交易がシステム化し、これに対応してアユタヤ、2つのベトナム、トゥングーなどの国家群の形成過程を考える
4交易の時代後期 オランダ東インド会社のネットワークの形成と、これに対抗する朱印船、華人ジャンク交易、ブギス海上勢力の出現を講義する
5ポスト交易の時代 17世紀末に到来した交易の時代の終焉と、そのもたらしたものを東インド会社の陸上がりを中心に考える
6ポスト交易の時代 17-8世紀のアユタヤと中国関係を軸に東南アジアにおける華人のプレゼンスを考える
7大国の形成 18世紀のビルマのコンバウン朝の形成を考える
8大国の形成 18世紀のベトナム広南王国の南進、タイソン王国の出現を考える
9大国の形成 18世紀のアユタヤの崩壊、華人海上勢力に基礎をおくタークシンのトンブリ王朝の成立を考える
10大国の形成 インドネシアにおける東インド会社の勢力拡大を軸に、港市国家群の解体を考える
11フィリピン植民地化を中心に、海域における港市国家から領域国家への移行を考える
1218世紀に出現するハーティエン、ソンクラー、ポンティアナックなど華人港市国家群の形成を考える
13交易の時代と、その後の領域国家の形成、また華人の進出が、現代の東南アジアの形成にいかに意味をもったかを考える

  

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