2006年度上智大学シラバス

2006/04/15更新
◆ブラジル政治論 - (前)
子安 昭子
○講義概要
ブラジルでは1985年に軍事政権時代が終わり、文民政権がスタートした。21年ぶりに迎えた再民主化(redemocratization)である。講義では再民主化を一つの区切りとして、それ以前のブラジル政治の流れを概観したのちに、「再民主化以後のブラジル政治」の特徴について詳しく学んでいく。とくに再民主化10年後の1995年から8年間続いたカルドーゾ政権がブラジル現代政治に与えた影響、ならびにルーラ現労働者党政権(2003年~現在)のこれまでの政治の歩みを明らかにする。ブラジルは今年大統領選挙の年でもあり、現在の政治動向に関心を持つ学生の受講を期待したい。
○評価方法
出席状況(20%)、リアクションペーパー(10%)、前期学期末試験(授業期間中)(70%)
○テキスト
とくに使用しない。授業用でレジメ,資料等を配布。
○参考書
堀坂浩太郎編『ブラジル新時代―変革の軌跡と労働者党政権の挑戦』勁草書房、2004年。
松下洋・乗浩子編『ラテンアメリカ 政治と社会(全面改訂版)』新評論、2004年。
内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する「構造改革」日本の未来』新評論、2005年。
○必要な外国語
英語・ポルトガル語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
14/14 オリエンテーション
24/21 現代政治の流れ(1)旧共和政から1930年革命
34/28 現代政治の流れ(2)1930年革命とヴァルガス時代
45/12 現代政治の流れ(3)戦後ポピュリズム
55/19 現代政治の流れ(4)軍事政権
65/26 現代政治の流れ(5)軍政から民政へ
76/2 再民主化以後のブラジル政治―カルドーゾまでの10年間(1985年~94年)
86/9 カルドーゾ政権の8年間(1995年~2002年)(1)構造改革の成果と限界
96/16 カルドーゾ政権の8年間(1995年~2002年)(2)積極外交への転換
106/23 ルーラ政権の挑戦―ブラジル政治はどこまで変わったか(改革の行方)
116/30 ルーラ政権の挑戦―多元化する世界をリードするブラジル外交
127/7 ブラジル現代政治はどこへ向かっているのか?―ルーラ政権4年間の検証
137/14 期末テスト

  

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