2006年度上智大学シラバス

2006/03/09更新
◆ロシア・ユーラシアの国際関係A-1 - (前)
湯浅 剛
○講義概要
 ソ連解体後の中央アジア諸国(カザフスタン、クルグズスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン)の外交・安全保障について、国際政治学を基盤とした整理をおこなう。アフガニスタンなどを含めたこの地域の政治秩序の特徴について、各国の自立的な動向と、アメリカ、ロシア、中国といった主要国からの介入の動きとを織り交ぜながら、講義を進めていきたい。
○評価方法
授業参画(30%)、リアクションペーパー(30%)、レポート(40%)
○テキスト
岩崎一郎、宇山智彦、小松久男編『現代中央アジア論:変貌する政治・経済の深層』日本評論社、2004年。
○参考書
宇山智彦編『中央アジアを知るための60章』明石書店、2003年。
木村汎、石井明編『中央アジアの行方:米ロ中の綱引き』勉誠出版、2003年。
小松久男ほか編『中央ユーラシアを知る事典』平凡社、2005年。
○他学部・他学科生の受講
可 (「概説国際関係論Ⅰ・Ⅱ」(全学共通選択科目)など、国際関係論の主要理論を解説する講義を、同時に受講しているか受講済であることが望ましい。)
○授業計画
1講義の進め方について
2「中央ユーラシア」の概要
3はじまりとしてのアフガニスタン戦争:ソ連軍事介入の10年
4ソ連邦の解体と中央アジアでの国家形成
5タジキスタン内戦:封印された「無秩序」
6アイデンティティ形成と国際関係:ヨーロッパ、アジア、ユーラシア
7イスラーム・ファクター:過激主義の興隆と変容
8境界の再構築:新しい秩序への模索
9ロシアの「選択的介入」:「宗主国」の緩やかな後退
10欧米の「柔らかい介入」:新しい規範とパワーの相関
11地域協力枠組みの再編へ
12まとめ・中央ユーラシアの政治秩序:一つの国際システムの形成か?

  

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