2006年度上智大学シラバス

2006/01/20更新
◆経済と文化 - (前)
渡辺 深
○講義概要
本講義では,経済現象への社会学的アプローチを理解し,経済社会学の基本的視点を身につけることを目的とする。特に,経済行為の社会構造への埋め込みについて考察する。埋め込み概念を紹介し、文化と経済の関係を分析する。消費、流行、宗教、証券ディ-ラ-など多様な研究を例示しながら、経済行為において文化が果たす役割を理解する。
○評価方法
前期学期末試験(定期試験期間中)(100%)
期末試験(50問の客観テスト)によって評価する
○テキスト
渡辺 深『経済社会学のすすめ』 八千代出版、2002年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1経済社会学とは何か:経済社会学の定義、経済社会学の視点
2経済社会学は経済学とどこが違うのか:経済人モデルと社会学の人間モデルの比較
3経済社会学と経済学の比較:分析単位、行為者の概念、行為の動機、社会と経済
4「埋め込み」概念とは何か:社会と経済の関係
5「埋め込み」についての2つの立場:カール・ポランニー、実体主義と形式主義
6経済行為の4つのタイプ:家政、互恵、再配分、市場交換
74つのタイプの「埋め込み」:認知的、文化的、構造的、政治的埋め込み
8新しい経済社会学:マーク・グラノヴェター、「埋め込み」概念の再検討
9経済と文化:プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
10文化のレベル:信念、態度、規範、台本、分類のシステム
11ライフスタイルと消費・流行
12米国の生命保険業の普及:ヴィヴィアナ・ゼライザー、死の商品化とモラルの関係
13米国の証券ディ-ラ-の世界:文化に埋め込まれた証券市場

  

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