2006年度上智大学シラバス

2006/03/05更新
◆小集団論Ⅱ - (後)
田中 勉
○科目サブタイトル
集団の構造と過程を考える
○講義概要
集団現象の生起するメカニズムを考察するため、「集団構造」と「集団過程」を取り上げる。集団は人と人とが相互に影響を与え合う場と考えることができる。集団の構成要素間の関係性を明らかにし、相互影響のプロセスを考察することが集団の社会学にとって重要課題である。集団に見られる現象がなぜ生じてくるのかを考えてみよう。
○評価方法
授業参画(20%)、レポート(40%)、後期学期末試験(授業期間中)(40%)
○テキスト
特定のテキストは用いません。講義開始時に文献リストを配布し紹介します。
○参考書
R.ブラウン(黒川ほか訳)『グループ・プロセス』北大路書房,1993年
佐々木 薫『集団規範の実証的研究』関西学院大学出版会,2000年
上田 泰『個人と集団の意志決定』文眞堂,1997年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1はじめに-講義計画・参考文献
     集団現象をどう捉えるか
2集団構造とは-構造化・組織化・制度化
       地位役割構造、感情構造、コミュニケーション構造
3集団規範と成員行動
       規範を測る、R・Pモデルとその問題点
4集団内影響過程-同調と逸脱、マイノリティ・インフルエンス
5集団意思決定における相互影響過程-「リスキーシフト」・「集団極化現象」・「グループシンク」
6集団に働く「影響力」「力」-地位分化と「勢力」
7権威と権力-勢力の基盤
      人が他者に従うのはなぜか
8集団成員間の相互影響と集団の帰結(成果・業績)
9社会技術としての集団(1)-経済・経営システムにおける集団
10社会技術としての集団(2)-教育・福祉システムにおける集団
11集団とかかわる個人-「社会的自己同一性」
12依存と自立:「社会的交換」の視点から
13まとめ-集団現象と個人行動-

  

Copyright (C) 2006 Sophia University
By:上智大学 学事センター