2006年度上智大学シラバス

2006/03/06更新
◆心理学特殊講義Ⅳ(精神薬理学入門) - (前)
鈴木 牧彦
○講義概要
精神薬理学の進歩は,神経症、うつ病、統合失調症など,種々の精神科疾患の治療を飛躍的に向上させたばかりでなく,その生物学的な成因を解明する上でも大きな貢献を果たしている。それはまた、情動、学習、記憶といった心理学的構成概念の実体化に向けた歩みともいえる。本講義では、精神薬理学全般の基礎知識に加え,その最新の知見について教授する。
○評価方法
出席状況(30%)、リアクションペーパー(20%)、レポート(50%)
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1中枢神経系と神経伝達の仕組み(中枢神経系の構造と機能、および中枢神経系における神経伝達の仕組みに関する基礎的知識)
2化学的神経伝達と薬物(薬物が化学的神経伝達に影響するさまざまな様式)
3依存性薬物(1)種々の依存性薬物の作用機序と物質依存
4依存性薬物(2)精神依存と身体依存、耐性・逆耐性
5抗うつ薬(1)うつ病とは何か、うつ病の薬物療法と抗うつ薬の種類
6抗うつ薬(2)うつ病のモノアミン仮説
7抗うつ薬(3)モノアミン仮説からモノアミン受容体仮説へ
8抗不安薬と睡眠薬(1)不安障害と抗不安薬
9抗不安薬と睡眠薬(2)ベンゾジアゼピン系薬物の作用機序
10抗不安薬と睡眠薬(3)不眠の発生機構と睡眠薬
11抗精神病薬(1)統合失調症の概念と症状
12抗精神病薬(2)統合失調症のドーパミン仮説と新しい知見
13cognitive enhancer(1)認知症とその生化学的基盤
14cognitive enhancer(2)アルツハイマー病の病因仮説
15こころの治療とは?

  

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