2006/02/20更新
○講義概要 |
精神分析Iに引き続き,フロイト以後の精神分析がどのように展開してきたのかを,とくに対象関係論という学派の動向を中心に述べてゆく。より原初的で乳児的で非主体的なこころのありかたがパーソナルな欲望と情緒と考えをもつこころにどのように練りあがってゆくのか,という主題をめぐって,臨床の営みを視野に入れながら語っていきたい。おそらく人間の主体性や自分自身のこころという感覚が、どのように練りあがるのか、ということを考える上で、そして人のこころが変化するということの本質は何なのか、ということを考える上で、きわめて重要な示唆を与えてくれるであろう。
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○参考書 |
藤山直樹『精神分析という営み―生きた空間をもとめて』岩崎学術出版社・2003 小此木啓吾『現代の精神分析』講談社学術文庫・2002
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○授業計画 |
1 | フロイト以後の精神分析の概観:三都物語から英米へ |
2 | フェレンツィとアブラハム |
3 | 英国の精神分析1:クラインの児童分析 |
4 | 英国の精神分析2:クラインの精神病論 |
5 | 英国の精神分析3:ポストクライニアン |
6 | 英国の精神分析4:ウィニコットの仕事 |
7 | 英国の精神分析5:フェアバンとバリント |
8 | 対象関係論と自我心理学・自我心理学の展開 |
9 | 米国の精神分析:マーラー、エリクソン、カーンバーグ、 |
10 | プリミティブなこころと関係論、自己心理学 |
11 | フランスの精神分析とくにラカン |
12 | 日本の精神分析 |
13 | 精神分析の現在と未来、とくに臨床実践において |
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