2006年度上智大学シラバス

2006/02/16更新
◆国文学特講Ⅵa - (前)
阿毛 久芳
○科目サブタイトル
宮沢賢治の表現世界を読む
○講義概要
宮沢賢治の心象スケッチとイーハトヴ童話の表現世界がどのようなものであったのか、童話と詩とはどういう関係にあったのかを中心に考察する。書き入れを繰返し、作品が流動していく、その過程自体が賢治の表現の秘密であり、また思想であったことを具体的に探っていく。
○評価方法
出席状況(10%)、授業参画(10%)、リアクションペーパー(30%)、レポート(50%)
○テキスト
西田良子編『宮沢賢治を読む』(創元社)2415円
○参考書
原子朗『新宮沢賢治語彙辞典』(1999・7 東京書籍)、「宮沢賢治 光と影」(『解釈と鑑賞』2003・9 至文堂)、「宮沢賢治の全童話を読む」(『国文学』臨時増刊号2003・2 学燈社)、『賢治童話の手帖』(『国文学』臨時増刊号1986・5、1988・10出版 学燈社)、山内修著『年表作家読本 宮沢賢治』(1989・9 河出書房新社)
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1〈講義についてのガイダンス〉本講義の目標、講義方法、留意点についての説明。使用するテキストについての一般的な注意。宮沢賢治の詩や童話の意義についての説明。
2宮沢賢治の境涯についての説明。賢治受容の時代背景について。
3〈心象スケッチ〉という方法について。『春と修羅』(第一集)から。
4「蜘蛛となめくぢと狸」を読む―表現の解読。
5「洞熊学校を卒業した三人」を読む。「蜘蛛となめくぢと狸」との異同。
6「めくらぶだうと虹」を読む―表現の解読。
7「マリヴロンと少女」を読む。「めくらぶだうと虹」との解読。
8「よだかの星」を読む―表現の解読。
9「土神と狐」を読む―表現の解読。
10「銀河鉄道の夜」を読む。(1)―生成過程。
11「銀河鉄道の夜」を読む。(2)―表現の解読
12「銀河鉄道の夜」を読む(3)―人物像の解読
13本講義のまとめ

  

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