2006/02/24更新
○講義概要 |
華やかな宮廷生活に愛想をつかし、出家して西行のように、諸国巡回の 旅に出た二条が独自に作り上げた宗教世界の問題を、当時の文化・社会状況の中にたどることを目標とする。当時の日本は元寇の脅威にさらされ続ける時代であり、そうであるがゆえに、日本古来の伝統文化継承への意欲が高まり、天皇への期待も高まっていた時代だった。そういう時代に、一人の女性が宗教的な動きをしていくことにどのような意味があったかを宗教界の動き、天皇信仰の問題ともからめて考えていきたい。
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○評価方法 |
出席状況(30%)、リアクションペーパー(20%)、前期学期末試験(定期試験期間中)(50%)
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○テキスト |
『とはずがたり』新潮古典集成 福田秀一『とはずがたり』 新潮社
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○授業計画 |
1 | はじめに 『とはずがたり』概観 |
2 | 「有明の月」との関係とその滅罪 |
3 | 熱田信仰の意味 |
4 | 善光寺参詣の意味 |
5 | 鎌倉体験 |
6 | 五部大乗経書写と供養 |
7 | 五部大乗経供養実施の試行錯誤 |
8 | 王権の祭としての供養 |
9 | 後深草院の死 |
10 | 新しい宗教運動の中で |
11 | 亀山院の死と夢 |
12 | 祭の継承 |
13 | 期末試験 |
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