2006/03/15更新
○講義概要 |
古典美学を講義します。昨年はプロティノス美学を素材にして、「調和の美学」と「一性の美学」の概念的対立を論じました。これはプラトニズムの系譜に基づくものです。今年度は、この系譜には触れるものの、更にこれと対立的に成立したアリストテレス美学及びその系譜を中心に論じたいと思います。 アリストテレスにおいては、主題的には「美」よりも「芸術」が支配的です。ここにおいて近代的な「芸術」概念の成立以前の、実質的な芸術活動や理論形成への視座を理解します。更に、近代的な「芸術」概念との連続性にも注目し、近代哲学との対応関係にも触れる予定です。
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○評価方法 |
出席状況(10%)、リアクションペーパー(20%)、前期学期末試験(授業期間中)(70%)
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○参考書 |
竹内敏雄(編)『美学事典(増補版)』弘文堂 今道友信(編)『講座 美学 (全五巻)』東大出版会 小幡順三『美と芸術の論理』勁草書房
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○授業計画 |
1 | 授業概要 |
2 | "Aesthetics"と「美学」の成立 |
3 | 古典的美学と近代的美学の境界線 |
4 | 「美」を考えることと「芸術」を考えること |
5 | 美学の淵源としてのプラトン哲学 |
6 | 芸術学の淵源としてのアリストテレス哲学 |
7 | 詩の始まりー詩とは何か |
8 | 芸術ジャンルとしての諸々の詩 |
9 | 創作と詩作と模倣的再現 |
10 | 演劇における哲学性 |
11 | アリストテレスの『詩学』の方位 |
12 | 芸術学と芸術哲学 |
13 | 近代哲学/美学への連続性 |
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By:上智大学 学事センター
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