2006年度上智大学シラバス

2006/01/25更新
◆倫理学Ⅰ - (前)
渡部 清
○講義概要
まず動物行動学的見地から人間と動物における「行動」の質的相違を明確にする。ついで、哲学的人間論の立場から人間の特種性(種としての "homo sapiens" の特性)を分析する。その上で、固有の哲学的倫理学の研究に入る。その順序は以下のとおりである。
①東洋古代の倫理学的思想、②古代ギリシア思想としてアリストテレスとストア派、③中世の思想としてアウグスティヌスとトマス、④近代の特徴ある思想として社会契約説と功利主義、⑤カントの義務倫理学、⑥現代の倫理学的諸問題などを問題として考えてゆきたい。
○評価方法
出席状況(30%)
試験70% 
総合的に評価する
○テキスト
特に使用せず。随時適切な文書資料を配付する
○参考書
最初の時間に紹介する。
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1本講義の趣旨説明と哲学的人間論との関係
2動物でもある人間の固有の行動
3規範性の諸様態:自己規制・社会性・言語能力:対私の関係
4同上(その二)
5東洋古代(儒教)における倫理学的問題の位置:政治との関係
6西洋古代(ギリシア哲学)における倫理学的問題の位置:政治との関係
7アリストテレス『ニコマコス倫理学』(その一)
8同上、(その二)
9同上、(その三)
10同上、(その四)
11中世哲学史から、特にアウグスティヌスの倫理思想
12トマス・アクィナスの倫理思想(その一)
13同上(その二)
14近世の倫理思想:社会契約思想(ホッブズ)
15同上(ロックとヒューム)
16イギリス経験論者の「同情」論
17ルソーの倫理
1819世紀イギリスの功利主義、特にミルの自由論を中心に(その一)
19同上(その二)
20カントの義務倫理学(その一)
21同上(その二)
22同上(その三)
23現代の倫理学的諸問題(その一)
24同上(その二)
25同上(その三)
26同上(その四)

  

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