2006年度上智大学シラバス

2006/02/26更新
◆哲学入門 - (前)
長町 裕司
○講義概要
「哲学入門の営みとは、私たちの事実的生の内部から哲学することへと共に歩みつつ導き入れることであり、日常の生活様式においては未だ冬眠中の哲学の根本体制を始動せしめることである」― ハイデガーのこの入門理念を尊重しつつ、本学科新一年次生のクラスと共に哲学的覚醒を毎回目ざしてゆく。今日の精神状況においても哲学的に思考を呼び起こす11のテーマ①時代の知の趨勢と哲学の学問性②倫理について哲学は何が言えるのか③ことばを言葉において哲学する④言語ゲームの概念⑤心の哲学と人格の同一性(「私」の探求)⑥時間への問い⑦歴史を可能にするもの⑧自由主義と正義の問題及び共同体主義⑨真理理解の諸相⑩世界観と哲学⑪哲学と宗教、をどのように考えていけるか、若き世代と対話的に週2回の授業を進めてゆきたい。
○評価方法
出席状況(15%)、授業参画(10%)、リアクションペーパー(15%)、前期学期末試験(定期試験期間中)(60%)
それぞれのテーマについてグループ分けし、グループ発表の短い時間を授業の中に設ける。
○テキスト
それぞれのテーマについての授業内容のレジュメをテーマ毎に配布すると共に、取り扱う資料を毎回コピープリントとして手渡す。
○参考書
永井 均『翔太と猫のインサイトの夏休み(哲学的諸問題へのいざない)』ナカニシア出版  1995年
○必要な外国語
なし
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1 「哲学入門」への導入
2  知の趨勢と哲学の学問性(1)
3  知の趨勢と哲学の学問性(2)
4  知の趨勢と哲学の学問性(3)
5  倫理について哲学は何が言えるか(1)
6  倫理について哲学は何が言えるか(2)
7  倫理について哲学は何が言えるか(3)
8  ことばを言葉において哲学する(1)
9  ことばを言葉において哲学する(2)
10  言語ゲームの概念
11  心の哲学と人格の同一性(1)
12  心の哲学と人格の同一性(2)
13  心の哲学と人格の同一性(3)
14  時間への問い(1)
15  時間への問い(2)
16  歴史を可能にするもの(1)
17  歴史を可能にするもの(2)
18  自由主義と正義の問題(1)
19  自由主義と正義の問題(2)
20  真理理解の諸相(1)
21  真理理解の諸相(2)
22  哲学と世界観(1)
23 哲学と世界観(2)
24  哲学と宗教(1)
25  哲学と宗教(2)
26 総括:哲学入門からの今後の展望
  (及び、学期末試験について)

  

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