2006年度上智大学シラバス

2006/02/27更新
◆環境訴訟 - (後)
越智 敏裕
○講義概要
民法、行政法及び環境法政策についての基礎的理解を有する学生を対象に、主要な環境訴訟類型の判例・事例検討を通じて、様々な分野・段階における環境紛争を司法審査により解決する手法を学ぶ。
授業では、主として個別的な環境紛争解決を念頭に置くが、環境訴訟とりわけ環境行政訴訟の政策形成機能にも着目する。その際には、必要に応じ比較法としてアメリカの環境訴訟に触れる(但し、比較法についての予習等は求めない)。また、環境訴訟の理論や実務のみならず、基幹科目の具体的な応用場面として、その理解(例えば受忍限度論、行政裁量の統制等の法理論に関する理解)を深められるように配慮する。
訴訟の前提となる法制度や環境問題についての概説・確認は講義形式で行うが、事例検討については、学生の予習及び報告(相当数の判例・事例の読み込み)を前提として多方向的な授業を行う。なお、関連科目との役割分担及び時間的制約から、廃棄物、まちづくり、航空機騒音、原発等一部の訴訟分野は取り扱わないか、軽く触れるにとどめる。
○評価方法
出席状況(10%)、授業参画(10%)、レポート(10%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(70%)
○テキスト
大塚直・北村喜宣編『環境法ケースブック(仮題)』(有斐閣、近刊)
別冊ジュリスト『環境判例百選』(有斐閣)
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1水俣病国家賠償訴訟~環境訴訟の構造と概観
2生活妨害と訴訟(1)
3生活妨害と訴訟(2)
4道路公害訴訟(1)
5道路公害訴訟(2)
6土壌汚染と訴訟
7まちづくりと訴訟
8公共事業の統制(1)
9公共事業の統制(2)
10自然保護訴訟(1)
11自然保護訴訟(2)
12自然保護訴訟(3)
13環境ADR
14シックハウス訴訟~環境訴訟の展望と法政策・行政手続

  

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