2006年度上智大学シラバス
2005/12/25更新
○講義概要 |
国際民商事紛争の処理手続について講義する。たとえば、アメリカから日本に輸出された製品の欠陥が原因と思われる事故が発生した場合に生ずる次のような問題を対象とする。すなわち、被害者はどの国の裁判所に訴訟を提起できるのか、日本での訴訟の場合、外国への送達や外国での証拠調べなどの局面でどのような問題があるのか、日本で判決が下された場合、その効力はアメリカではどのように扱われるのか、訴訟以外の紛争解決手段はあるか、加害者であるアメリカ企業が倒産してしまった場合、倒産手続においてその企業の海外資産や日本の債権者はどのように扱われるのか、などの問題である。 講義においては、できるだけ、体系的な理解が可能なように配慮するが、他方、できるだけ具体的な事例を用いて、現実の紛争処理についても触れることができるようにしたい。
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○評価方法 |
出席状況(5%)、授業参画(5%)、後期学期末試験(授業期間中)(90%) 年末にインターネットを用いて3時間の制限時間での試験を行う予定である。講義の最終回においてその採点結果の講評を行う。
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○テキスト |
下記のテキストを用いて、ソクラティック・メソッドによる講義を行う。 その他、各自、高桑昭・道垣内正人編『国際民事訴訟法(財産法関係)』(青林書院、2002)、国際私法判例百選(有斐閣、2004)の関係部分を併せて勉強することを期待している。 櫻田嘉章・道垣内正人編『ロースクール国際私法・国際民事手続法』 有斐閣、2005
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○授業計画 |
1 | 国際民事訴訟法の全体像 |
2 | 裁判権免除(UNIT 24) |
3 | 国際裁判管轄総論(UNIT 25) |
4 | 財産関係事件の国際裁判管轄(その1)(UNIT 26) |
5 | 財産関係事件の国際裁判管轄(その2)(UNIT 26) |
6 | 家族関係事件の国際裁判管轄(UNIT 27) |
7 | 当事者・送達・証拠調べ(UNIT 28/29) |
8 | 外国判決の承認・執行(その1)(UNIT 30) |
9 | 外国判決の承認・執行(その2)(UNIT 30) |
10 | 国際訴訟競合(UNIT 31) |
11 | 保全処分(UNIT 32) |
12 | 国際訴訟競合(その1)(UNIT 34) |
13 | 国際訴訟競合(その2)/外国法の適用(UNIT 34/33) |
14 | 国際倒産(UNIT 35) |
15 | まとめ/試験講評 |
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