1 | 模擬裁判という科目の性質上、機械的に、週1回の授業を繰り返すことはしない。実質的にみて、1回90分、13回分の内容となるように配慮する。進行の順序は、おおむね以下のとおりとする。 |
2 | オリエンテーション:進行方法の説明、打ち合わせを行う。ビデオを見て、第一審公判手続をあらためて概観するほか、裁判官の役割、検察官の役割、弁護人の役割等について説明する。 |
3 | 公判準備:事前準備は、週1回、90分という授業枠の拘束をはずして、担当者それぞれの責任において行う(ただし、週1回の授業日を各段階における節目としていく。例えば、いつまでに起訴状を作成するというようにする。具体的な指示はあらためて別途行う)。 |
4 | 公判準備(続き):事前準備その他の公判期日外の活動には、そのすべてに教員が立ち会うことはしないが、適宜、指示をすることがある。そのため、打合せを行った日時、時間、内容を記載したレポートの作成を義務づけ、後にこれに基づき講評する。この事前準備の期間(オリエンテーションから第1回公判期日までの期間)は、おおむね1か月とする。 |
5 | 公判期日:教材とする事件記録により、多少の異同はあるが、概ね ① 起訴状朗読から証拠調べ(同意書証の取調べ及び1人目の証人尋問まで)を1期日で実施(できればビデオに収録)、② 2人目の証人尋問及び被告人質問を1期日、③ 論告求刑・最終弁論に1期日、④ 判決に1期日 のように進行する。1期日は2コマ連続して割り当てることもある。 |
6 | 講評:2コマ毎2回の講義を予定する。事前準備段階については、上記のレポートの内容を取り上げることにより、公判段階については、ビデオに収録した場合にはそれを再現するなどの方法により、検察官、弁護人、裁判官の訴訟行為・活動等の当否や是非などについて、学生にも議論させ、教員からも、詳細な講評、教示を行う。 |
7 | 講評(続き):また、ここで、「尋問技術」といった点も取り上げ、刑事科目の「仕上げ」とする。また、適宜、模擬裁判に関わる刑事訴訟法上の問題点について、議論することも予定している。 |