2006年度上智大学シラバス
2006/02/23更新
○講義概要 |
確率論的手法を用いたネヴァンリンナ理論の一般化について解説する。ネヴァンリンナ理論は複素ユークリッド空間上の有理形関数(写像)の値分布に関する理論としてよく知られているが、ブラウン運動などの確率過程と密接な関係を持っている。この関係を基に完備ケーラ多様体上の有理形関数に対するものに拡張する。本講義の前半部分は、確率論的手法の基礎となる確率微積分学(stochastic calculus)についての入門講義である。確率論の基本的手法の導入の後、ネヴァンリンナ理論の一般化について述べる。
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○授業計画 |
1 | 基本概念 (以下の項目について、1-2回を予定している。) |
2 | ブラウン運動 |
3 | マルチンゲール |
4 | 確率積分と伊藤の公式 |
5 | 拡散過程と偏微分方程式 |
6 | 複素ブラウン運動と有理形関数 |
7 | 古典的なネヴァンリンナ理論 |
8 | 調和測度とグリーン関数 |
9 | 完備ケーラー多様体上のネヴァンリンナ理論 |
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