2006年度上智大学シラバス

2006/02/15更新
◆古代哲学文献研究Ⅱ - (後)
河谷 淳
○科目サブタイトル
アリストテレス哲学における原因概念・様相概念の検討
○講義概要
アリストテレス哲学の射程は、論理学・自然学・形而上学・倫理学・詩学など多岐にわたっているが、「原因(アイティア)」や「様相」という視点からは横断的に眺めることができる。この授業では、アリストテレス哲学における原因概念や、必然(アナンケー)・可能(デュナミス)・偶然(トゥケー)といった様相概念に焦点を絞ってその哲学的用法を検討することにしたい。最初の数回は講義形式を採ってアリストテレスの原因論・様相論の概観を論じ、その後に「哲学用語集」としての『形而上学』第5巻(Δ巻)を基本テキストとして該当箇所を邦訳・英訳(あるいはギリシア語)により参加者とともに読み進めながら検討していくことにしたい。
○評価方法
授業参画(50%)、レポート(50%)
○テキスト
『形而上学』第5巻の邦訳としては岩波文庫、講談社学術文庫、『世界の名著』(中央公論社)などがある。また、英訳・注釈としてはKirwan, Aristotle's Metaphysics Book Γ, Δ, and Ε, Oxford, 1971を基本文献とする。テキストについての具体的な説明は第1回目の授業で行う。
○必要な外国語
英語(あるいは初級ギリシア語)
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1イントロダクション(授業の具体的な進め方と基本文献の紹介)
2アリストテレスの原因概念・様相概念の概観
3アリストテレスの原因概念・様相概念をめぐる解釈上の問題点
4『形而上学』第5巻の読解(この回以降は該当箇所を順に読み進めていく)

  

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