2005年度上智大学シラバス

◆物理化学ⅡA - (前)
恩田 正雄
○講義概要
広く化学の入門的知識を習得した多くの化学科学生にとって、学科科目で頻繁に現れた「量子化学」はマジック視され,参考書類は単なる計算公式集に見えているのではないか。量子化学を“正しく使えるよう”になるため,「量子力学」の概要を入門的に述べたい。数学的演算は出来るだけ避けるとともに,量子力学的知識にもあまり立ち入らない。なんでそのように考えるのが合理的かを中心に話を進めることにする。授業のモットーは“考えることは面白いこと”である。
○評価方法
出席状況(10%)、授業参画(40%)、リアクションペーパー(10%)、レポート(40%)
授業中の活発な質問や意見を期待しています(e-mail:科目アカウントも歓迎)。そのような「参加度」により評価します。
○テキスト
資料・課題のアップおよびレポートの提出はレポート提出システムを利用します。
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1(序論)分子構造と分子分光学
2(古典論だけで説明できない原子・分子の現象)
 アインシュタインの光量子説  
 ドブロイの理論
3(量子力学の基本理念) 
 状態とオブザーバブル  
 力学量と演算子
4(量子の基本的な性質)
 位相波動の性質
 量子の状態
5(量子の基本的な性質)
 力学量と演算子
 測定
6 例題
7(シュレーディンガー方程式)
 位置の演算子と固有関数
8 運動量の演算子と固有関数
9 状態関数に関する条件
10調和振動子のエネルギー
11オブザーバブルの性質
12量子力学的平均値
13運動方程式

  

Copyright (C) 2004 Sophia University
By:上智大学学事部学務課