○講義概要 |
紛争と暴力の報道の陰で、なかなか目を向けられることのないムスリム(イスラーム教徒)の日常生活をより深く知ることを目指す試みとして、民衆的なイスラームに関する人類学の研究成果を解説する。主として、聖者、精霊、邪視、説話、音楽などを取り上げる。同時に、現代のイスラーム、現代とイスラームをどのように理解するのかという問いに答える視点を論ずる。
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○評価方法 |
出席状況(30%)、リアクションペーパー(20%)、レポート(50%) 講義で取り上げた題材のいずれかに関連した著作を読み、これを批判的に検討したレポートを作成する。その練習として、リアクションペーパー提出とその講評を2回行う。
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○参考書 |
赤堀雅幸・東長靖・堀川徹編『イスラームの神秘主義と聖者信仰』東京大学出版会、2005年 東長靖『イスラームのとらえ方』山川出版社、1996年 大塚和夫『アラブ(暮らしがわかるアジア読本)』河出書房新社、1998年
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○授業計画 |
1 | 講義のねらいと進め方、概説書、時点、ハンドブック、ウェブサイトの紹介 |
2 | 民衆イスラーム理論の展開 |
3 | 聖者信仰の全体像 |
4 | エジプトの聖者たち |
5 | 砂漠の聖者たち |
6 | モロッコの聖者たち |
7 | 精霊(ジン)信仰 |
8 | 精霊憑依信仰 |
9 | 説話のなかの聖者と精霊 |
10 | 邪視信仰 |
11 | 伝統歌謡とその変容 |
12 | 民衆イスラームの現在形 |
13 | 民衆イスラームの構造 |
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By:上智大学学事部学務課
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