○講義概要 |
表出音声は多様であって、必ずしも理論に即していない。それでも音声が人が発する言葉の実体である。言葉のあるところには人が居て音声があり、分析すべき資料は無限にある。音声は人間とは切り離せないから、この学問は人間研究であるといえる。例えば<yes>の音声は状況によって変化する。とかく理論好きな人々は形式にとらわれて音声の本質を見失う危険があるが、こうした現象を丁寧に観察し、現実をまずは知ることである。理論も大事で当然説明されるが、さしあたり音声に興味のある人は受講されたい。必要な基礎知識を順に生理面から音声の生成、理論面から音声の処理、音響面から音声の分析を話す予定である。
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○評価方法 |
後期学期末試験(授業期間中)(100%)
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○授業計画 |
1 | 音声器官と発生の仕組み(4月) |
2 | 音の呼称(4月) |
3 | 聴取から発声までの大脳生理(4月) |
4 | 音と感覚(5月) |
5 | 日本人の能メカニズム(5月) |
6 | 記憶と音声(5月) |
7 | 言語習得(6月) |
8 | 音声と言語と社会(6月) |
9 | 伝達(6月) |
10 | 音声と文字(6月) |
11 | 音声か音韻か(6月) |
12 | 音声表記と音韻表記。弁別特徴(7月) |
13 | 母音。子音(7月) |
14 | 音節(10月) |
15 | 語と語意識(10月) |
16 | 音声並びに音韻の変化現象(10月) |
17 | 正確な聴取部と曖昧な聴取部(10月) |
18 | 無音部、有音部、無声部、有声部の成立と役割(11月) |
19 | リズム(11月) |
20 | アクセント(11月) |
21 | アクセント。イントネーション(12月) |
22 | イントネーション(12月) |
23 | 音韻の移動、歴史的仮名遣いと発音(12月) |
24 | 方言の音声(1月) |
25 | 音声波。高低。強弱。持続。音色。調音域。フォルマントなど(1月) |
26 | 筆記試験(1月) |
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By:上智大学学事部学務課
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