○科目サブタイトル |
スペインにおけるナショナリズムの歴史2
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○講義概要 |
スペインは地域的多様性にあふれた国家である。農業のあり方や居住の形態、広い意味での文化が、地域ごとに特色をもっている。政治的にも地域の主張が強く、多くの地域でナショナリズム・地域主義運動が展開し、その結果、現在の国家は自治州体制をとっている。本講義「西現代史2」では、各論として、ナショナリズム運動が強いカタルーニャとバスク、さらに固有の言語をもちながらナショナリズムが弱かったガリシアを検討する。 前期「西現代史1」と後期「西現代史2」は、それぞれ独立した講義であるが、総論をなす前期の「西現代史1」を受講していることが望ましい。 前・後期とおしての講義の構成や、参考文献については、初回に説明する。また、スペイン史を通史的に説明する余裕はないので、特に近現代史について、あらかじめ勉強しておいて欲しい。
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○評価方法 |
出席状況(20%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(80%)
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○テキスト |
中塚次郎・立石博高(編)『スペインにおける国家と地域―ナショナリズムの相克―』 国際書院、2002年
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○参考書 |
立石博高(編)『スペイン・ポルトガル史』山川出版社、2000年 中塚ほか(編)『スペインの歴史』昭和堂、1998年
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○授業計画 |
1 | はじめに:講義の目的と構成。前期「西現代史1」の内容の確認。 |
2 | カタルーニャ・ナショナリズム(1)歴史的背景。 |
3 | カタルーニャ・ナショナリズム(2)思想。 |
4 | カタルーニャ・ナショナリズム(3)運動の展開。 |
5 | バスク・ナショナリズム(1)歴史的背景。 |
6 | バスク・ナショナリズム(2)ナショナリズムの創始者アラーナの思想。 |
7 | バスク・ナショナリズム(3)運動の展開。 |
8 | ガリシア・ナショナリズム(1)歴史的背景。 |
9 | ガリシア・ナショナリズム(2)ガリシア農村社会。 |
10 | ガリシア・ナショナリズム(3)ラテンアメリカへの移民とナショナリズム。 |
11 | ガリシア・ナショナリズム(4)畜産業への特化とナショナリズム。 |
12 | ガリシア・ナショナリズム(5)シンボルをめぐる闘い「コロンブス=ガリシア人」説。 |
13 | おわりに:講義の総括。 |
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