2005年度上智大学シラバス

◆規制と法 - (後)
丸山 真弘
○講義概要
航空、鉄道、電話、電力、ガスなど、従来は参入・退出や料金等が厳しく規制されていた産業で、規制緩和という名の自由化、制度改革が進行している。しかし、制度改革に伴って顕在化した問題などから、従来とは異なった形での規制が求められる局面も生じている。本講義では、このような制度改革によって生じる諸問題について、どのような規制や法制度が求められるのかという点について、日本や米国、さらに欧州で進行しつつある状況を概観しつつ、考察を行っていきたい。
○評価方法
現時点では出席状況、授業への参画、および学期末の授業期間中に実施する試験によって評価を行う予定。
○必要な外国語
なし
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1授業では、現在進行中の問題についても取り込んでいくことを予定している。そのため、授業内容の詳細については、開始時点までに示すこととする。
2なお、以下に現時点での主な論点について順不同で示すので、参考とされたい。
3(1)従来の規制と法
 なぜ規制は必要だったのか・規制の根拠は何に求められるのか・規制の内容とはなにか
4(2)規制、制度改革の現状
 「規制緩和」の求められる理由と背景・制度改革の実際の動き
5(3)制度改革の実施に伴う問題とその対応
 「規制の盟約」の解消とその対処
6(4)競争と安定的な供給の確保との関係
7(5)制度改革と需要家保護
 従来の規制による需要家保護
 自由化実施後の需要家保護の目的と方法
8(6)ネットワークの所有者に対する規制
 不可欠施設の法理・市場支配的地位を持つ者の濫用行為・構造規制の是非
9(7)制度改革に伴う事業者の経営戦略と規制
 多角化
 M&A
10なお、最終回には試験を実施する予定。

  

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