2005年度上智大学シラバス

◆経済法 - (通)
平林 英勝
○科目サブタイトル
独占禁止法と競争政策
○講義概要
 公正かつ自由な競争を促進することにより、消費者の利益を確保し、経済の発展を促すことを目的とする独占禁止法について講義する。
 独占禁止法の目的・歴史のほか、私的独占、不当な取引制限、企業結合、不公正な取引方法の規制について説明し、その後、公的・私的施行の手続、知的財産権、政府規制、国際取引との関連について説明する。
 主要な審判決やガイドラインを素材とし、経済や取引の実態に触れつつ、どうして法はそうなっているのか、法や運用は妥当か、について考えていきたい。レジュメや資料は授業の都度配布する。
○評価方法
前期学期末試験(定期試験期間中)(50%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(50%)
○参考書
根岸哲・舟田正之『独占禁止法概説[第2版]』有斐閣/2003年
岸井大太郎・向田直範・和田健夫・内田耕作・稗貫俊文『経済法―独占禁止法と競争政策[第4版]』有斐閣/2003年
川濱昇・瀬領真悟・泉水文雄・和久井理子『ベーシック経済法―独占禁止法入門』有斐閣/2003年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1競争、産業組織論、経済法
2独占禁止法の歴史と目的
3独占禁止法の構成・基礎概念、私的独占(1)―要件、支配行為
4私的独占(2)―排除行為
5寡占的協調とカルテル、不当な取引制限(1)―要件
6不当な取引制限(2)―立証、行為の諸形態
7不当な取引制限(3)―入札談合、事業者団体の活動規制(1)
8事業者団体の活動規制(2)
9カルテルをめぐる諸問題(1)
10カルテルをめぐる諸問題(2)、カルテルに対する措置
11企業結合の規制(1)―一般集中の規制
12企業結合の規制(2)―市場集中の規制
13企業結合の規制(3)―市場集中の規制
14不公正な取引方法(1)―公正競争阻害性、わが国における流通
15不公正な取引方法(2)―取引拒絶、差別的取扱い、不当廉売等
16不公正な取引方法(3)―不当顧客誘引、景品表示法
17不公正な取引方法(4)―景品表示法
18不公正な取引方法(5)―抱き合せ販売、排他条件付取引、再販売価格維持行為
19不公正な取引方法(6)―拘束条件付き取引、優越的地位の濫用
20不公正な取引方法(7)―わが国における生産システム、下請法、取引妨害
21独占禁止法の公的施行(1)―公正取引委員会の組織と手続
22独占禁止法の公的施行(2)―公正取引委員会の組織と手続、刑事罰
23独占禁止法の私的施行―損害賠償請求訴訟、私法上の効力、差止請求訴訟
24知的財産権と独占禁止法(1)
25知的財産権と独占禁止法(2)
26政府規制と独占禁止法(1)
27政府規制と独占禁止法(2)
28国際取引と独占禁止法(1)
29国際取引と独占禁止法(2)
30世界の独占禁止法

  

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