2005年度上智大学シラバス

◆東洋美術史 - (前)
板倉聖哲
○科目サブタイトル
中国絵画史概説
○講義概要
中国絵画史において、宋時代から元時代への展開は再現主義から表現主義への転換と理解されている。本講義では、その大きな転換の様相を、実作品を詳細に見、様々な角度から比較・検討することで、検証していく。この時期は、日中交渉も盛んで、この変化は様々な形で日本の美術界にも影響を与えている。そうした広がりも視野の中に入れて、日中双方の美術の特質も併せて見ていきたい。
○評価方法
出席状況(10%)、レポート(90%)
○参考書
板倉聖哲・島尾新 他『「南宋絵画ー才情雅致の世界」展図録』根津美術館 2004年
石守謙・海老根聰郎・板倉聖哲『「元時代の絵画ーモンゴル世界帝国の一世紀」展図録』大和文華館 1998年
『世界美術大全集 東洋編』小学館
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1中国絵画の見方ー日本絵画との比較において
2参考文献の紹介
3北宋絵画ー山水画の黄金時代
4李唐ー両宋画院の架け橋
5李迪ー南宋画院の達成
6馬遠ー画院画家の自己意識
7馬麟ー「残山剰水」の実態
8毛益ー南宋後期の院体画
9禅宗絵画というトポス
10牧谿における宋と元
11玉澗という画家
12趙孟頫における復古と自己意識
13遺民画家と文人画家ー元時代絵画とは?

  

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