2005年度上智大学シラバス

◆東洋史特講(現代中国の成立過程) - (後)
坂野良吉
○科目サブタイトル
「華北事変」についての歴史的検討
○講義概要
特講では、私の最近の研究テーマを中心に授業計画を立てている関係上、今年は現代中国論は一時中断させてもらい、いわゆる日中戦争期を扱う。本テーマの「華北事変」とは、近年中国大陸の史学界で普及しつつある歴史的概念であるが、それは具体的には1935年前後の中国華北をめぐる日中対立を指す。それは1931年9月18日の満州事変から、37年7月7日の日中全面戦争の間にあって、日中対立を極限まで進める要因となったという理解から、その緊張激化の要因として設定されたものである。ところで、事変とは、宣戦布告なしで戦われた国家間の武力衝突を指す。この概念は果たして成立するかいなか、またその検討は日中戦争理解にどのような意味をもつか、など史料をもとに検討したい。
○評価方法
出席状況(50%)、レポート(20%)、後期学期末試験(授業期間中)(80%)
試験あるいはレポートによる。
○テキスト
安井三吉『柳条湖事件から盧溝橋事件へ』  研文出版 2003年
○必要な外国語
中国語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1初回に全体の講義計画を概観的に説明するなかで、授業計画、授業方法をせつめいする。

  

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