2005年度上智大学シラバス

◆心理学研究法ⅢA(ロールシャッハ) - (前)
佐藤豊
○講義概要
ロールシャッハテストについて、主に包括システムを紹介し、施行法やコーディングの方法についての理解を深めることを目的とする。また、テスト状況における検査者-被験者関係への理解を深めるために、心理療法に関する基礎的な文献講読もおこなう。毎週のレポート、授業内での実習など、課題は非常に多く、ほぼ演習類似の内容であり、授業への積極的な参加が求められる。半期の授業であるが、途中で履修を取りやめざるえない学生も多いので、3年生は他の演習と、4年生は就職活動や卒業論文とともに本講義を履修する負担をよく考え、覚悟を決めて登録していただきたい。受講者はあらかじめ本検査の被験者となり、自分のデータを所有して授業に臨むことが理想的である。
○評価方法
出席状況(25%)、授業参画(25%)、レポート(50%)
出席回数、授業参画、課題レポートの提出をもとに成績を評価する。無断欠席が多い者の成績の評価は行わない。
○テキスト
J.E.エクスナー著 中村紀子、津川律子、西尾博行訳『ロールシャッハテスト・ワークブック(第5版)』 金剛出版 2003
○参考書
藤岡淳子『包括システムによるロールシャッハ臨床―エクスナーの実践的応用』誠信書房 2004
片口安史著『新・心理診断法』金子書房 1987
他、多数。
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1イントロダクション
2ロールシャッハテストの歴史と性質
インクブロット遊びについて
3臨床場面における心理検査の利用
テスト場面での検査者-被験者関係
4施行の手順について①
5施行の手順について②
6ロールシャッハの言語~コーディング解説①
7ロールシャッハの言語~コーディング解説②
8コーディングのまとめ
9Z-test実習①
コーディング実習①
10Z-test実習②
コーディング実習②
11結果の整理と解釈の基礎①
12結果の整理と解釈の基礎②
他のロールシャッハシステムについて
13アセスメントの実際
心理検査の組み合わせ(テスト・バッテリーについて)
全体のまとめ

  

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