2005年度上智大学シラバス

◆信徒の霊性Ⅱ - (前)
石井祥裕
○科目サブタイトル
霊と真理による礼拝
○講義概要
現代にあってキリスト者であること、その生きた証しはどこに見られるべきものだろうか。絶望の果てにたちのぼる希望とそれに支えられる共同の祈りのうちにそのしるしを見いだし、人が求める本来の「つながり」の体験として、典礼[礼拝]の意味を考えていく。日本やアジアの宗教風土、現代社会における宗教的心性の現れやその欠如態にも目を向けながら、教会が目指している「典礼的霊性」の考え方を学び、深めていきたい。
講義、文献購読、リアクションペーパー、発表などを組み合わせて進める。
○評価方法
出席状況(30%)、リアクションペーパー(30%)、レポート(40%)
○テキスト
南山大学監修『第2バチカン公会議公文書全集』 サンパウロ 1986
R.グアルディーニ  明石裕二訳『典礼の精神』 ドン・ボスコ社 1952  (ただし 本講師私訳ブリントを提供予定)
○参考書
松本 三朗『神の国をめざして
 --私たちにとっての第二バチカン公会議』オリエンス宗教研究所 1990
イシドロ・リバス『ミサ 神の愛の確認--不安から希望へ』新世社 1996
阿満 利麿『日本人はなぜ無宗教なのか』筑摩書房 (ちくま新書) 1996
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1オリエンテーション  信徒の霊性という課題について
授業の進め方
2予備考察1:「典礼的霊性」とは--現代教会史的背景
3予備考察2:「宗教性」が問われる風土--日本的、世代的状況
4基礎論1:「コミュニケーション」ということ
5基礎論2:コミュニケーションとしての典礼祭儀--ミサの構造
6基礎論3:「インフォメーション」ということ
7基礎論4:インフォメーションとしての福音--「神のことば」と宣教
8基礎論5:インフォメーションとしての典礼祭儀--祈りと信仰教育
9展開例1:コムニオ(霊的交わり)への渇望--依存と自立・自由
10展開例2:あこがれと愛--文化と福音
11展開例3:共同体について--神の民であること
12展開例4:公共性について--神の国のあかし
13結び:信徒の使徒的使命に向けて

  

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