2005年度上智大学シラバス

◆教義学演習Ⅳ - (後)
岩島忠彦
○科目サブタイトル
三位一体を学ぶ
○講義概要
三位一体はキリスト教の神信仰の構造を本質的に規定している。本講では、神と宗教の問題から始めて、旧約における神信仰のあらわれ、イエスが示した神、初代教会の持った三一的神信仰の形態などを吟味し、さらに古代における三位一体の神学と教義の成立を調べる。また、三位一体の神を理解するための様々な神学のモデルを紹介し、三位一体がキリスト教信仰および神学全般にわたっていかに重要であるかを示したい。主として講義形式とする。
○評価方法
出席状況(40%)、後期学期末試験(定期試験期間中)(60%)
○参考書
P・ネメシェギ『父と子と聖霊』南窓社
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1予備的考察:神・啓示・神学の関係について
2旧約聖書における神の自己啓示
3イエスの宣教における神の自己啓示
4新約聖書に見る初代教会の神信仰
5初期の教会における三一的神信仰の現れ
6神論における諸異端の発生(養子説、グノーシス、様態説)
7教父たちの三位一体論(エイレナイオス、テルトゥリアヌス、オリゲネス等)
8公会議の三位一体教義の成立(ニカイア、第1コンスタンティノポリス公会議)
9三位一体教義理解のためのモデル(アウグスティヌス、リカルドゥス等)
10三位一体教義の要点
11現代神学における三位一体神学の試み
12キリスト教信仰と神学における三位一体の意義

  

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