○講義概要 |
本講では、ユダヤ・キリスト教文化圏の精神的―社会的基盤である聖書、とりわけ四福音書とパウロ書簡を中心とする新約聖書諸文書とその世界を概観する。新約聖書に関する予備知識は必ずしも前提としないが、新約聖書の基礎を前期一学期という短期間で集中的に取り扱うため、受講者には真摯な学習態度と高い学習意欲が求められるので、モチベーションの高い学生のみを歓迎する。また、講義の際には、新約聖書に関する単なる表面的な知識を獲得することにとどまらず、新約聖書の世界が一人ひとりの心に語りかけるメッセージに常に耳を傾けるように努めたい。
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○評価方法 |
出席状況(20%)、リアクションペーパー(20%)、前期学期末試験(授業期間中)(60%) 出席と受講態度を重視し、4回以上の欠席で自動的に単位取得不可となる。 なお、初回の授業の際に諸注意事項を説明するので、受講希望者は必ず初回から出席すること。
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○テキスト |
『新共同訳―新約聖書/新共同訳―聖書(旧約聖書続編つき)』 日本聖書協会(毎回必携)。 船本弘毅(監修)『図説 地図とあらすじで読む聖書』 青春出版社、2004年(毎回必携)。
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○参考書 |
ゲルト・タイセン(大貫隆訳)『新約聖書―歴史・文学・宗教』教文館、2003年。 田川建三『書物としての新約聖書』剄草書房、1997年。 Hans Conzelmann / Andreas Lindemann『Arbeitsbuch zum Neuen Testament (UTB 52)』Tübingen: Mohr Siebeck 2000 (13. Aufl.).
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○授業計画 |
1 | 導入:課題と方法論 |
2 | 旧約聖書と新約聖書 |
3 | 新約聖書の周辺世界(1):政治的背景 |
4 | 新約聖書の周辺世界(2):宗教的背景 |
5 | 新約聖書の成立(1):福音書の成立 |
6 | 新約聖書の成立(2):新約聖書の正典性の問題 |
7 | 福音書(1):マタイ福音書 |
8 | 福音書(2):マルコ福音書 |
9 | 福音書(3):ルカ文書―ルカ福音書と使徒言行録 |
10 | 福音書(4):ヨハネ文書―ヨハネ福音書とヨハネの手紙 |
11 | パウロ書簡(1):パウロの手紙 |
12 | パウロ書簡(2):パウロの名による手紙 |
13 | 学期末試験 |
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By:上智大学学事部学務課
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