2005年度上智大学シラバス

◆環境行政法 - (前)
畠山 武道
○科目サブタイトル
まちづくりと法、エネルギーと法
○講義概要
講義の目標
 これまで重要性を指摘されながら、環境法の中ではあまり取り上げられてこなかった都市法、土地法、エネルギー法の全体像を、基礎的な事項を中心に学ぶ。従来、これらの法領域は行政法で扱われてきたことから、行政法の知識修得ないし復習も兼ねている。自然環境、景観、エネルギー保全などのバランスがとれたまちづくりのためには、何が必要かを、各自が考えることが、出発点となる。受講者の積極的発言や質問を歓迎する。
○評価方法
出席状況(20%)、授業参画(20%)、前期学期末試験(授業期間中)(60%)
○テキスト
荒秀・小高剛『不動産法概説(2)行政法規編(第4版)』 有斐閣・1997年
○参考書
須田正勝『概説土地法』明石書房 2004年
成田頼明『土地政策と法』弘文堂・1989年
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1(1)土地利用と国土開発:戦前・戦後の国土開発、全総から四全総まで、バブル景気
2(2)都市計画法と開発規制:都市計画、地域地区、用途地域と建築規制、開発許可
3(3)都市の建設:土地区画整理法、都市再開発法、都市計画と裁判
4(4)都市と用地取得:土地収用法、収用と補償、事業損失、土地収用と裁判
5(5)都市とインフラ整備:都市と道路、都市と上下水道整備、沿道公害
6(6)都市と環境保全:都市緑地保全法、都市公園法、公園づくりと住民参加
7(7)都市と景観:なぜ景観が重要か、要綱、景観条例、文化財保護法、古都保存法
8(8)景観保護法制:景観法の制定、景観法と景観条例、景観権と裁判
9(9)都市とエネルギー:ハードパスとソフトパス、太陽・風力エネルギーと法律
10(10)水力・火力発電所と環境問題:公有水面埋立、ダムと水枯れ、大気汚染裁判
11(11)原子力と法:原発の建設手続、安全管理、事故時の対処、補償
12(12)原発と裁判:伊方原発訴訟からもんじゅ訴訟まで、科学と裁判、安全審査と裁量
13(13)核廃棄物と法:核燃サイクルと法、高レベル放射性廃棄物の最終処分問題
14(14)総合討論:快適なまちづくりに何が必要かを全員で討論する
15(15)総合討論:エネルギー循環型社会をどう実現するか

  

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