2005年度上智大学シラバス

◆国語学特殊講義Ⅲ・演習 - (通)
(前)坂梨隆三、(後)松岡洸司
○科目サブタイトル
近世前期・西鶴における国語研究
○講義概要
(前期)江戸後期の人情本『春色梅児誉美』(為永春水)を読みながら、近世の日本語について考える。参加者が、一定の範囲を担当し、各自が注目した国語学的諸事項につきレポートしていく。近世語との関連で、取り扱うテーマは古代語中世語にわたってもかまいません。現代日本語の様々な事象(敬語・表記)に及ぶことも多くなるかもしれません。
(後期)近世前期の町人物の一つ『日本永代蔵』(西鶴)を読み、近世前期の日本語について概観する。近世前期は中世の影響を文法的には受けているのだろうが、独自の特徴を持っていると見られる。西鶴の人と性格、町人物の三部作の一つであること、近世初頭の日本語、西鶴の文体などを各自の問題点と関連させて見ることになる。
○評価方法
出席状況(50%)、レポート(50%)
○テキスト
潁原退蔵, 暉峻康隆, 野間光辰編『定本西鶴全集 第七巻のコピーを使用』 中央公論社 , 昭和25年
暉峻康隆『日本永代蔵』 角川書店、昭和46年
野間光辰 校注『西鶴集下:日本古典文学大系48』 岩波書店、昭和35年
○参考書
暉峻康隆『西鶴』創元社、昭和28年
鈴木・広田編『故事ことわざ辞典』東京堂
森岡健二著『近代語の成立―文体編―』明治書院
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1日本語史上における近世語の位置
2春色梅児誉美について
3近世語の諸問題
4以下、各自が取り上げたテーマについて皆で考えていく。
5前期のまとめ
6①近代語どのように研究されてきたか。(中村通夫)
7②西鶴と近代前期
8③近世語前期の特徴(文法・文体)
9④西鶴の『日本永代蔵』
10⑤西鶴の人と性格
11演習形式と問題分析
12〃 (1)発表
13〃 (2)発表
14〃 (3)発表
15〃 (4)発表
16〃 (5)発表
17〃 (6)発表
18〃 (7)発表
19〃 (8)発表
20まとめ
21一年間のまとめ

  

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