2005年度上智大学シラバス

◆倫理学特殊問題Ⅱ - (後)
渡部清
○講義概要
明治期哲学史あるいは「日本的哲学の創成問題とその歴史的経緯」の再評価を課題としている。具体的には、まず幕末期と維新直後の学問研究の状況と内容を概観した後、年代順に主要な人物たちの基本的思考を分析し、その今日的意義を明らかにすることがあるが、同時に現在のわれわれの「哲学的思考能力と問題意識」と比較しながら先人たちの思考努力が「国の近代化」と関連して営まれたかも考察していきたい。
○評価方法
出席状況(30%)、レポート(70%)
○テキスト
テーマごとにプリント配布
○参考書
舩山信一『舩山信一著作集 第6巻「明治哲学史研究」』こぶし書房
○必要な外国語
なし
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1井上哲次郎(一)
2井上哲次郎(二)
3井上円了(一)
4井上円了(二)
5清澤満之(一)
6清澤満之(二)
7新仏教運動の影響関係と鈴木大拙の『新宗教論』(一)
8新仏教運動の影響関係と鈴木大拙の『新宗教論』(二)
9イギリス流の経験論と功利主義の普及
10ブッセ博士を通してのカント研究と新カント派からの影響、特にロッツェからの影響
11ケーベル博士の事績、特にショーペンハウアー哲学の講義
12ハルトマン哲学の影響
13宇宙論的実在論:特に三宅雪嶺
14仏教哲学的思想方法を核とした西田哲学、特に『善の研究』
15研究発表会

  

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