2005年度上智大学シラバス

◆倫理学特殊問題Ⅰ - (前)
渡部清
○講義概要
明治期哲学史あるいは「日本的哲学の創成問題とその歴史的経緯」の再評価を課題としている。具体的には、まず幕末期と維新直後の学問研究の状況と内容を概観した後、年代順に主要な人物たちの基本的思考を分析し、その今日的意義を明らかにすることがあるが、同時に現在のわれわれの「哲学的思考能力と問題意識」と比較しながら先人たちの思考努力が「国の近代化」と関連して営まれたかも考察していきたい。
○評価方法
出席状況(30%)、レポート(70%)
○テキスト
テーマごとに配布し使用する
○参考書
宮川透『近代日本の哲』勁草書房
○必要な外国語
なし
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1豊臣政権化の海外事情に関する情報量
2江戸期の法学事情:その初期
3江戸期の法学事情:その中期。蘭学の許容
4江戸期の法学事情:後期。蘭学の諸傾向と開国前の諸事情
5幕末期の蘭学とその他の洋楽研究
6明治維新の復古精神と洋楽および漢学の事情
7佐久間象山の門下生たち:特に西村茂樹
8聖堂の教師の明治期:特に中村正直
9聖堂組織と東京開成学校
10東京大学の創立と洋楽事情
11初期の外国人哲学教師:クーパーとフェノロサおよび生物学者のモースからの影響
12明治期最初の仏教学講座:原坦山の事績
13東京大学最初期の哲学科学生たち
14研究発表会
15予備日

  

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