2006年度上智大学シラバス

2006/02/24更新
◆中東イスラム史A(前近代)2 - (後)
松尾 有里子
○講義概要
オスマン帝国(1299−1922)は、バルカン、北アフリカ、西アジアに至る広大な領域の、多民族・多宗教・多言語を内包した社会を長きにわたって支配した歴史をもつ。ゆえに、当該地域の中世から現代にかけての歴史には、この帝国の強い存在があった。しかしながら、それぞれの「国民国家」の樹立がオスマン帝国からの独立という経緯をたどったがために、この帝国は各国史のなかで「支配された時代」の負の遺産として語られがちであった。本講義では、前近代(18世紀まで)を中心に、オスマン帝国の統治、社会のしくみや文化の特徴を考察しながら、その実像をとらえてゆきたい。
○評価方法
出席と期末テストの総合評価とするが、原則としてテストの成績を重視する。
○テキスト
授業中にハンドアウトを配布する。
○参考書
なし。
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1支配システムの特徴 (1) 軍事徴税制度
2支配システムの特徴 (2) 異教徒との共存
3支配システムの特徴 (3) 人材養成システム
4スレイマン大帝とヨーロッパ (1)
5スレイマン大帝とヨーロッパ (2)
6スレイマン大帝とヨーロッパ (3)
7地方社会の特徴 (1)
8地方社会の特徴 (2)
9オスマン衰退論とはなにか (1)
10オスマン衰退論とはなにか (2)
11以降は進行状況によりテーマを決める。

  

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