2006年度上智大学シラバス

2006/09/08更新
◆社会心理学Ⅱ - (後)
明田 芳久
○科目サブタイトル
社会的影響:同調と服従
○講義概要
 私たちは心理学科生であると同時に○×サークルの一員でもあり、親しい仲間や家族をもっており・・・というように、さまざまなグループに属しています。日々の生活をさまざまなグループの中で送るとき、属するグループの意向・考え方と自分の考えや欲求がくいちがい居心地の悪さを感じることがよくあります。自分をおさえて大勢に従うにせよ流されずに自分を押し通すにせよ、いずれにしても多かれ少なかれ緊張やストレスを感じます。
 少し以前に話題になった映画の1つに「スペシャリスト:自覚なき殺戮者」があります。ユダヤ人虐殺にかかわった元ナチス幹部アドルフ・アイヒマンに対する裁判の記録映画です。アイヒマンは法廷で「自分は上官の命令に忠実に従ったまでだ」と弁明し無実を主張します。
 アッシュの実験やミルグラムの実験等、集団に対する同調や権威者に対する服従を扱った社会心理学の有名な研究は、その内容においても方法においても、多くの議論を引き起こしました。今年の「社会心理学Ⅱ」では、できるだけ原典を探しながら、同調や服従に関する社会心理学の研究を検討すると同時に、私たちの毎日の生活の中でのそれらの意味を考えてみたいと思います
○評価方法
グループ作業と討論、発表への参加度、出欠・最終レポート等を総合して評価する。
○参考書
明田芳久他『『ベーシック現代心理学7 社会心理学』』有斐閣
○必要な外国語
英語
○他学部・他学科生の受講

○ホームページURL
http://pweb.sophia.ac.jp/~y-aketa/spclass_06.htm
○授業計画
1 今年は例年とは異なり、スケジュールはあまり予め定めずテキストも用いません(予定)。担当者による講義と、原著論文・関連論文の検索と購読、グループ作業、グループディスカッションを中心に進めていきます。
 受講希望者は必ず最初の授業(10月6日)に出席してください。ディスカッション・論文講読等の作業グループを作ります。

  

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