2006年度上智大学シラバス

2006/02/27更新
◆アメリカ文学講義 - (後)
井上 健
○科目サブタイトル
Edgar Allan Poe短篇小説の研究
○講義概要
Edgar Allan Poe (1809-49)はヨーロッパ文学から学んだものを、その比類なき天分によって、美と知性の融合した、独自の文学世界にまで高めた。フランス詩人Baudelaireの翻訳によってヨーロッパにもたらされたPoeは、19世紀後半の世界文学の流れに決定的な影響を及ぼした。本講義においては、そんなPoeの短篇小説を、「ゴシック」、「推理」、「(擬似)科学」、「美女転生」、「二重身」、「都市」、「庭園」、「芸術」、「バーレスク(burlesque)」など、テーマ別に読み解いていくことによって、Poeがいかなるジャンルを創成したのか(探偵小説など)、その作品世界と方法論の双方において、象徴主義芸術、世紀末芸術、モダニズム文学にいかに大きな影を落としたのか、を検討してみたい。
○評価方法
出席状況(20%)、リアクションペーパー(10%)、レポート(70%)
○テキスト
プリント使用
○必要な外国語
英語
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1序論:Poe文学の世界性、現代性
2Poe短篇小説のテーマ (1):ゴシック的恐怖
3Poe短篇小説のテーマ (2):探偵と推理
4Poe短篇小説のテーマ (3):都市と群衆
5Poe短篇小説のテーマ (4):ドッペルゲンガーと人格分裂
6Poe短篇小説のテーマ (5):科学と未来
7Poe短篇小説のテーマ (6):庭園と芸術
8ヨーロッパにおけるPoeの運命
920世紀アメリカにおけるPoeの運命
10日本におけるPoeの運命
11Poeとヨーロッパ世紀末の音楽・美術
12まとめと討論

  

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