2006年度上智大学シラバス

2006/02/24更新
◆宗教哲学 - (前)
RIESENHUBER Klaus
○講義概要
宗教の基盤でありその構造を形成する人間の自己超越と,人間に対する存在の現れと呼びかけを,現代思想との対話を通して考察する。人間の本質・存在理解・自由な自己実現に含まれる本質的超越関係を浮き彫りにした上,基本的な宗教的諸態度と行為,特に信仰,希望,祈りなどを人間論的に検討し,実存と超越との対話的関わりを,啓示の哲学的可能性までも考察する。
○評価方法
出席状況(30%)、レポート(70%)
3分の2以上の出席を必要条件とする。
○テキスト
クラウス・リーゼンフーバー『超越体験』 自費出版
○参考書
クラウス・リーゼンフーバー『超越に貫かれた人間』創文社
○他学部・他学科生の受講

○授業計画
1宗教をめぐる現代の問題意識と宗教哲学の課題
2潜在的宗教性:問う人間の向かう真理
3経験と認識における存在肯定
4自由意志を構成する無制約的善
5人格の尊厳と限界情況
6超越経験:意義の発見
7芸術的作制と存在への開き
8良心の当為と責任
9呼びかけと信頼
10可能性を与える「時」と救いへの待望
11宗教的行為;脱自による超越への受容
12根本決断としての信仰・希望
13祈りと超越への傾聴
14啓示の可能性と宗教的言葉

  

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