2006/02/18更新
○講義概要 |
20世紀のプラトニスト、英国の女流作家アイリス・マードックの対話劇『アカストス』を読む。 これは前5世紀のアテネを舞台に老ソクラテスや若きプラトンを登場させ、美とエロスの関係、芸術や宗教が人間の生活にどのように意味をもつかを論じ合う。道徳的実在論をめぐって現代における哲学的対話篇の可能性を探った名作(邦訳は未刊)。 前編(Art and Eros)と後編(Above the Gods)合計130頁ほど。平易な口語体の英文であるが、表面上の雰囲気に流されず、正確に内容を理解した上で、的確な日本語で訳出することを学ぶ。受講生の興味があれば、部分的に上演してみよう。
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○評価方法 |
出席状況(20%)、授業参画(50%)、レポート(30%)
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○テキスト |
以下のペンギン版ペーパーバックのいずれかを購入せよ。 (1)は簡便で携帯に便利。 (2)は論文集で他にも重要な哲学的著作が収録されている。 (1) Iris Murdoch "ACASTOS: Two Platonic Dialogues" Penguin Books, 1987 ISBN:0-14-008696-X $5.95 (2) Iris Murdoch "Existentialists and Mystics" Penguin Books, 1987 ISBN:0-14-026492-2 $13.60
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○参考書 |
参考書については授業中に適宜指示する。以下は全般にわたる参考書 I. マードック 菅豊彦・小林信行訳『善の至高性 プラトニズムの視点から』九州大学出版会 1992 荻野弘之『哲学の饗宴』NHK出版 2006(第三刷)
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○他学部・他学科生の受講 |
可 (古代哲学史、美学の授業を履修するか、基礎知識のある者)
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○授業計画 |
1 | 授業の進め方についての説明、テキストについて 英語の辞書、参考書について |
2 | マードックの思想と文学について(概説) 訳文の作り方(模範演技) グループの決定 |
3 | 以下、毎回分担者(複数)を決めて演習方式で読み進む。 |
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