2006/02/26更新
○科目サブタイトル |
神学と哲学の境界的問いへ向けて(Zur Grenzfrage der Theologie und Philosophie)
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○講義概要 |
今日の精神状況から『信仰と知(もしくは、理性・知識)』という主題を改めて問題化することを狙いとするこの授業は、信仰と知の両者それぞれに固有な営みについての洞察(わかり)を深め展開すると共に、双方からの生ける関わりの可能性を包括的に探求して行こうとする。2006年度前期では差し当たり、19世紀中葉にキリスト者の真実なあり方を賭して闘争的に思索した哲学者セーレン・キルケゴールの(ヨハンネス・クリマクスの偽名で出版された)『哲学的断片 または断片の哲学』(1844)をテキストとする。この著書から、ソクラテス的問いの立場を凌駕する「キリストの弟子たること」、永遠と時間、理性にとっての逆説からの信仰、等の問題を考察する。
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○評価方法 |
出席状況(15%)、授業参画(15%)、レポート(70%)
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○テキスト |
キルケゴールが31歳でヨハンネス・クリマクスの偽著者名をもって出版した円熟期の著作(1844年)。題名は純哲学的に聞こえるが、内容は正に「信仰と知」を主題とする闘争的な信仰の書である。尚、『哲学的断片への完結的、非学問的後書き』(1846年)は大部の独立した書物で、実存という概念に言及されている。 セーレン・キルケゴール『『哲学的断片 または 断片の哲学』 (世界の名著 51巻)』 中公バックス(中央公論社)
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○参考書 |
小川 圭治『『キルケゴール』(人類の知的遺産 48)』講談社
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○授業計画 |
1 | 導入:問題としての『信仰と知』 授業の進め方、レポーター担当、学期末レポートについて。 |
2 | テキスト読解とディスカッション(1) |
3 | テキスト読解とディスカッション(2) |
4 | テキスト読解とディスカッション(3) |
5 | テキスト読解とディスカッション(4) |
6 | テキスト読解とディスカッション(5) |
7 | テキスト読解とディスカッション(6) |
8 | テキスト読解とディスカッション(7) |
9 | テキスト読解とディスカッション(8) |
10 | テキスト読解とディスカッション(9) |
11 | テキスト読解とディスカッション(10) |
12 | 特別セッション:実存を巡る「信仰と知」 (2,3名の提題者の発表の後、自由討議) |
13 | 前期の総括 |
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