2006/02/27更新
○講義概要 |
旧約聖書は人間に関する多くの示唆を我々に与えてくれるが、日本とはまったく異なる環境や歴史の中で書かれているので、それを理解するためにはさまざまな準備が必要になる。ヘブライ人の人間観や世界観、そして彼らが歩んだ歴史を知ることは、理解のための第一歩である。この講義では彼らの歴史を振り返りながら、ヘブライ人の物の見方について話して見たい。新約聖書は旧約聖書の地平の中で生まれてきたのであるから、常に新約聖書のメッセージにも目を向けながら講義を進めたいと思う。なお、この講義は「旧約聖書Ⅱ」と一体なので、どちらか一つを取ることはできない。
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○評価方法 |
出席状況(50%)、授業参画(10%)、リアクションペーパー(10%)、レポート(30%)
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○テキスト |
新約聖書のついた旧約聖書を必ず持参すること。聖書を持参しない者は講義への参加は許されない。 雨宮慧『旧約聖書を読み解く』 NHK出版・2006年
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○授業計画 |
1 | なぜ聖書を、しかも旧約聖書を読むのか |
2 | イスラエル史の概要 |
3 | 原初史(創世記1-11章) |
4 | アブラハム物語(創世記12-25章) |
5 | エジプトからの脱出(出エジプト記1ー15章) |
6 | 荒れ野のイスラエル(出エジプト記16-18章、民数記10-21章) |
7 | シナイの出来事(出エジプト記19-民数記10章)ーその1- |
8 | シナイの出来事(出エジプト記19-民数記10章)ーその2- |
9 | ヨルダン川の東岸で(申命記) |
10 | 約束の地への入国(ヨシュア記) |
11 | 王制以前のイスラエル(士師記) |
12 | 王制への移行とサウル(サムエル上) |
13 | ダビデと王制の定着(サムエル下) |
14 | ソロモンと王国の分裂(列王記上1-14章) |
15 | 紀元前9世紀前半の両王国(列王記上16-列王記下9章) |
16 | イエフ王朝の時代(列王記下10-15章) |
17 | 北王国の滅亡(列王記下15-17章) |
18 | 紀元前8世紀後半の南王国(列王記下18-21章) |
19 | ヨシヤ王の時代(列王記下22-23章) |
20 | 南王国の滅亡(列王記下24-25章) |
21 | 捕囚の時代の預言者(エレミヤ書)ーその1- |
22 | 捕囚の時代の預言者(エゼキエル書)ーその2- |
23 | 捕囚からの解放(イザヤ40-55章) |
24 | 神殿の再建(ハガイ書、マラキ書) |
25 | 知恵文学(ヨブ記・コヘレトの言葉) |
26 | ユダヤ教の成立 |
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